ピックアップ特集ピックアップ特集

Vol.27 三瓶山プロジェクト~つながる人・楽しむ体験&アクティビティー・育む未来~

三瓶山周辺では、地域と繋がり、観光を支えている方々がいます。今回は、4名の方を「つながる人」「楽しむ体験&アクティビティー」「育む未来」のテーマにあわせてご紹介します。

ご紹介する方たちはこちら

・つながる人
道の駅頓原駅長 奥野 恵子さん、青空市ぶなの里 大井 玲子さん(写真左側)

・楽しむ体験&アクティビティー
さんべツアーズ 田平 由里子さん(写真真ん中)

・育む未来
都神楽団 三上 智央さん(写真右側)


1.【つながる人】道の駅頓原駅長 奥野 恵子さん、青空市ぶなの里 大井 玲子さん


道の駅頓原とは

道の駅頓原

山陰と山陽を結ぶ国道54号線沿い、神話の山”琴引山”の麓に位置する飯南高原にある道の駅。
地元食材を楽しめるレストラン、お土産処、産直市、情報コーナー、ドッグランなどがある複合施設になっています。
ホームページ
Instagram

地域と来訪者をつなぐために行っていること

娯楽が少ない田舎で、お金をかけずに気楽に寄れて、楽しめる場所を目指しています。
地元や県外から、お越しの方、皆さんに楽しんでいただける、ビアガーデン&カラオケ大会、スノーキャンドルイベントなど、年に数回イベントを開催しています。

道の駅頓原ビアガーデン&カラオケ大会の様子
(ビアガーデン&カラオケ大会の様子)

冬のスノーキャンドルは、地元の団体や飯南高校生など、地域の方を巻き込んで作り上げている、10年以上続く毎年恒例のイベントになります。

道の駅頓原スノーキャンドルイベントの様子
(スノーキャンドルイベントの様子)

イベント企画なども、身の丈にあった内容で頑張りすぎず、(大きなイベントを頑張りすぎて1回で終わってしまうこともあるため)継続すること、そして少しでも長く続けていくことが大切と考えています。

近日でおすすめのイベントはこちら「秋わくわくフェスタ」

わくわくフェスタ

開催日時:2025年10月25日(土) 10:00~15:00
県内道の駅、地域の特産品や、焼き鳥などの販売、健康チェックブースなど

三瓶エリアの情報発信拠点として~森のコンシェルジュ

道の駅中央の施設内にある情報交流館では、土日祝と「森のコンシェルジュ」として案内スタッフが勤務しています。来訪されたお客様へ道案内、おすすめスポットなどの紹介をしています。

道の駅頓原森のコンシェルジュ

桜の季節などは、花の開花情報、冬の時期は雪での道路情報など問い合わせが多くあります。そのため、観光協会を中心とした地域メンバーでLINEグループを組んでおり、「○○の桜が咲き始めました!」など、情報共有をして、案内に役立てています。
また3か月に1回コンシェルジュメンバーで集まり、勉強会を実施しています。

おもてなしの心を大切に~挨拶も積極的に

道の駅に来ていただいた方にまた立ち寄っていただけるように、笑顔で接客や挨拶を、そして相手の状況に応じた適切な声掛けができるように、心がけています。

【困っている方にも積極的に行動を!】
冬場、雪の日にノーマルタイヤでお越しの方が駐車場で動けなくなり、スタッフがスコップで救出することも。当然のことをしたまでなのですが、「ありがとう」と一言いただくこともあり、ホッと暖かくなる嬉しいやり取りもあります。

産直市での魅力アピール

道の駅頓原産直市

地域の魅力を伝える工夫として、産直市では、顔写真入りのPOP、野菜の説明、食べ方などをわかりやすく、商品に提示しています。そのため楽しく商品を手に取っていただけています。

 

【イチオシ商品は・・・パプリカ!】

道の駅頓原産直市
一番の人気商品で、スーパーなどよりも新鮮なパプリカを求めて多くの方にご来店いただいています。

生産者とのつながり

ご高齢の方も多いため、出荷しに来られた際は、体調のことや、ちょっとした世間話をして、必ずお声がけをしています。また何人か寄ることがあれば「茶話会」が勝手に始まることもよくあります。コミュニケーションで普段から信頼関係を築くことができています。

道の駅頓原産直市

奥野さん、大井さんの三瓶周辺おすすめスポット

奥野さん・・・1年中通して山が魅力的です。春~秋は大万木山へ登山、また54号線の紅葉もきれいです。冬は琴引フォレストパーク スキー場があります。
大井さん・・・道の駅隣にある大しめなわ創作館です。来年は(数年に一度!)出雲大社神楽殿にしめ縄奉納のため、春から盛り上がりそうです。

今後の目標~活気のある道の駅を!

道の駅頓原は、複数店舗(経営母体が別)の複合施設であることが特徴的です。
個々の事業所が魅力UPに努力することはもちろんですが、イベントをはじめ、店舗同士が協力し、一体となって盛り上げ、活気のある「道の駅頓原」にしていきたいです。


2.【楽しむ体験&アクティビティー】さんべツアーズ 田平 由里子さん


さんべツアーズとは

天空の朝ごはん
(天空の朝ごはんの様子)

三瓶周辺を楽しむイベントを開催している団体、国民宿舎さんべ荘が運営しています。
日の出の1時間前よりリフトで国立公園三瓶山 大平山の山頂へ登り、地元食材にこだわった朝ごはんを日の出とともに味わうことができる「天空の朝ごはんin三瓶山」などが人気です!
ホームページ
Instagram

携わることになるきっかけ

三瓶周辺で様々なイベント企画をされている「さんべツアーズ」で、今年の春からスタッフとして働いている田平 由里子さん。
きっかけは、イベントの企画、運営の仕事がしたい!という思いから転職を考えていたところ、「石見銀山大田ひと・まちづくり事業協同組合」に出会った際に、さんべツアーズの話を聞き、挑戦してみたい!と思ったことから始まりました。

情報発信にも力を入れつつ、新しい企画も考案中

天空の朝ごはんの様子
(天空の朝ごはんイベントで働く様子。田平さんは右から2番目の方)

入社後は、人気イベント運営に携わりながら、情報発信にも力を入れています。三瓶の魅力をより多くの方に伝えるため、ウェブサイト作りや、SNSの運営も行っています。

また女性向け登山、北の原での神楽、三瓶産の牛乳を使った「チーズ作り体験」、地域特産の柿を使った「干し柿作り体験」など、地元の恵みを活かした食体験など、わくわく楽しくなる企画を考え中です。

人とのつながりを大切に魅力ある場所を作っていきたい

三瓶わさびエクスペリエンスの様子
(三瓶わさびエクスペリエンスの様子)

三瓶は自然だけではなく、「人のつながり」がすごく好きです。
三瓶で暮らし、働いている方に限らず、三瓶を訪れる人たちとの出会いも、ひとつひとつ大切にしていきたいと思っています。
また、三瓶エリアには山や川、食といった都会ではなかなか味わえない豊かな資源があります。そうした地域ならではの魅力を活かして、同世代の人たちが地元で楽しく暮らし、誇りを持てるような場所を作っていきたいです。

三瓶で過ごす日々で好きな瞬間

原っぱで、愛犬と思いっきり遊ぶ!三瓶バーガーをテイクアウトして食べること、また満天の星空が見られるところも三瓶の好きなポイントです。

 

【星空が好きな方におすすめのイベント】

日本星景写真協会の写真展「星の風景2025」

日本星景写真協会の写真展「星の風景2025」
天体と地上の風景を一つの画角にとらえた”星景写真”を多数展示。星空と地上の風景が織りなす絶景をお楽しみ下さい。
この他に、期間限定で上映されるプラネタリウム番組も!

チラシダウンロード
開催場所:三瓶自然館サヒメル

田平さんがおすすめの三瓶のアクティビティーはこちら

気になる方はぜひ参加してみてください!
・E-BIKE
・三瓶わさびエクスペリエンス

今後の目標~訪れる人と地域が循環するコンテンツ作りを

現代では屋内で過ごす時間が増え、自然とふれあう機会が減ってきているからこそ、「自然の豊かさを五感で感じられるイベント」を三瓶で体験していただき、参加した人がリフレッシュできる場所としての魅力を高めていきたいと考えています。
また、田舎ならではの文化や暮らし、風景を活かしたコンテンツ作りで、訪れる人が地域の本質に触れられるような仕掛けをもっと増やしていきたいです。
地元の人と訪れる人が無理なく関わることができ、観光を通じて地域の魅力を同世代、これからの子供たちに伝えたいと同時に、地域の人の暮らしの質が高まるような・・・循環ができる仕組みを作ることが目標です。


3.【育む未来】都神楽団 三上 智央さん


都神楽団とは

都神楽団

美郷町の神楽団。平成2年(1990年)に大和村神楽団同好会として発足、平成12年に都神楽団と改名、現在は30名の団員が所属しています。
古典的な演目を大切にしつつ、現代的な照明演出なども取り入れながら、見ている方に喜んでいただけるよう工夫を凝らし、守るだけではなく進化し続ける神楽を目指し、日々練習を重ねています。
ホームページ
Instagram

技術や知識の伝承方法

都神楽団練習風景

都神楽団は、発足して35年と比較的新しい団体。技術や知識などの継承も、師匠、弟子の関係ではなく、みんなで教えて形にしていくイメージです。
新入団員には、若い団員が基本動作、作法を教え、形になってくれば他の団員同士教え合うことで、演舞の向上にもつながっています。

SNS発信をすることで町外からの入団が増えた

最近は、SNS(Instagram)の発信もするようになり、ここ数年は町外の方が入団してくださることが増えて嬉しく感じております。

神楽を伝承するため地元中学校へ指導も

地域の次世代へ神楽を伝承していくために、地域行事やイベントでの演舞参加も積極的に行っています。
また、地元の大和中学校へ毎年春から秋にかけて、神楽の選択授業の指導にも参加。1~3年生までの生徒たちで演目を決め、半年間授業の中で練習し学んでいきます。
秋には、練習の成果を文化祭で披露します。子供のころから神楽と関わっていくことで、将来大人になった際、「また神楽を舞ってみたい!」と入団へつながることも多くあります。

三瓶山と一緒に公演もまたしてみたい

数年前(2021年秋)の三瓶山での神楽公演は、壮大な西の原で秋の虫が響く幻想的な中で舞うことができ、とても思い出に残っています。またいつか開催してくれるとよいな、と思っております。

秋には第二回神楽共演大会~神楽の宴~開催!

町外、町内あわせて9団体の演目が、一気に観ることができる豪華な一日の共演大会が秋に開催されます。
他の団との共演の際は、舞や囃子よりも、団員の裏での行動や、準備、片付けなど、神楽に対する姿勢を間近に見ていつも勉強させてもらっています。いろいろな面で刺激しあいながらより良い神楽を作り上げて行きたいです。


(共演大会成功への熱い想いを胸に、実行委員が真剣討議中!)

今回は、広島、邑南町の神楽団や指導で携わっている大和中学校生徒の演舞の発表もあります。
静かな山あいに鳴り響く太鼓の音、煌びやかな衣装の演者の舞、美郷町に伝わる神楽の魅力を、その目、耳、心で体感してみていただけると嬉しいです。

 

【第二回神楽共演大会~神楽の宴~】
日程:2025年11月16日(日)
場所:大和中学校体育館
出演神楽団
【ゲスト】
・広島安芸高田市 梶矢神楽団
・邑南町 出羽神楽団
・大和中学校
【美郷町6団体】
・都賀西神楽保存会
・忍原地頭所神楽団
・都賀西子ども神楽
・乙原舞子連中
・都神楽団
・千原神楽団

三上さんがおすすめの三瓶周辺スポット

・田之原展望台からの雲海(早朝でないと見れない)
条件がそろえば、雲海が流れる「両国おろし」が見れます。
・くじら石
江の川の中に大きな石があります。少し分かりにくい所にありますが、堤防から川へ降りて近くで見ると、その大きさに驚きます。

今後の目標~次世代への継承、発展のために

都神楽団

今後の目標としては、伝統を守りながらも表現方法を進化させ、照明、音響、映像技術を取り入れ、プロジェクションマッピングやVRを活用した新しい演目、演出など、その時の世代の感性に響く新たな神楽の形を追求していき、オンライン配信や、海外公演など、広く国内外にその魅力を発信していきたいです。
また、舞い方や、台詞、小道具作りなどを電子記録として保存し、未来の団員にとっての道しるべとなるように残していきたいです。
神楽を未来へ繋ぐためには、次世代への継承が必要です。
そのためには、子供たちが将来なりたいものとして神楽団員を思い描けるような、憧れと誇りのある存在を目指していきたいと考えています。

 

今回お話を伺ってみて、それぞれの方が、楽しそうに活動されているのが印象的でした。
三瓶周辺地域で、もっと良くしていこう!そして長く続けていくためには、一人が頑張るのではなく、周りの方と少しずつ力を合わせて乗り越えていこう!など工夫されていることも多くあるようです。
今回ご紹介した4名の方以外にも、地域には知恵を絞り、多くの人に喜んでもらおうと頑張っている方々がたくさんいらっしゃいます。ぜひ一度、三瓶周辺地域に遊びにいらしてください!

一覧へ戻る

PAGE TOP